9/22 178
対戦格闘ゲームなどを金を賭けて行う、裏ゲーセンと呼ばれる違法賭博場がある。賭け金は百円から一万円までと幅広いので、弱いなら弱いなりの所でやれる。一万円コーナーはもう鉄火場で、ゲームを飛び出してリアルファイトになり、波動拳を出せる者も出て来たとか。金の威力は凄い。
※でも賭ける金額とは別に1プレイ百円が必要なので最低金額が百円のところはあまりない。
9/23 179
男の乳首は役に立たない、無意味だという人もいるけれど、喩えるなら観賞用の造花なんだ。大きな花、ピンクの花、黒い花、グロい花がある。時には存在を忘れられる。だけど誰かの心の慰みになれる可能性はゼロじゃない。だからこうして君に見せてる。触ってくれても構わない。ほら。
9/24 180
電車に撥ねられた。幸い傷は浅く、駆け寄つてくる駅員を戻して私は歩き出した。道端にトカゲがおり、脅かしてやらうと石を投げると見事命中してしまつた。しかし遠目で分らなかつたがトカゲではなくワニであつた。襲つてきたが素手で嬲り殺せた。すつかり秋だ。柿でももぎに行かう。
※志賀直哉「城の崎にて」のパロディ
9/25 181
半透明の猫に会う。内臓が透けている。なあと鳴く。近くで死んでいた鴉の羽根をちぎって振るとじゃれついてくる。なあ、と鳴く。撫でれば毛の感触はあるが長くは撫でさせてくれない。別れてから振り返るとさっきの鴉に噛みついていた。半透明の中に黒が侵入している。黒猫の誕生だ。
9/26 182
人が飛んでる。人が飛んでる。時々落ちてる。腐って落ちてる。夏が終わると一斉に現れる飛ぶ人達はすぐに死ぬ。人の体を長く飛ばせるほどの羽根などない。内臓を尻から落としている。手足も腐り当然脳も腐り考えることをしていない。それでも墜落した人達の顔はどこか幸せそうで。
9/27 183
詩人は食えたもんじゃない。骨張っていて言葉が貼り付いていて臭みが酷い。どぶに湧いてるのも賞を貰ってるのも味に大差はない。その点画家は安いのは不味いが高級品は軽くトリップ出来るほど美味だ。しかし私は金がないので今日も三食詩人で済ます。こちらの血液にも言葉が混ざる。
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自己満足のために書く。人を楽しませたいから書く。性的欲求に従い書く。友達や恋人が欲しくて書く。後書きを書きたくて書く。SMプレイの一環として書く。やむにやまれぬ事情がありエロく書く。性癖として書く。露出趣味の一形態として書く。書きたいから書く。何でもいいと思う。