2010年07月08日

ツイッターノベル6/30〜7/6

この週は大体フィクションです。

6/30 091
 以前務めていた会社には、老若男女区別せず関係を持つ両刀使いの美形中年がいて、会社中が彼の虜でした。しかし私にだけは手を出してくれないので理由を問うと、「だって君は、去年死んだじゃないか」とのこと。それが辞職の理由でした。はい、今まで死んだことは一度もありません。

7/1 092
 仲の良い友人達が次々と転校していく悪夢を見た。そんな私を気遣ってか、仲の悪い男子がかけてくるちょっかいにはどこか優しさが混じっていた。目覚めて気付く。あの頃の友人とはもう誰とも連絡を取っていない。夢に出てきた意地悪な男子だけが今私の隣で眠っている。つつくと唸る。

7/2 093
 あなたにぴったりの結婚相手を紹介します。それではあなたの年齢、容姿、経歴その他をお伺い致します……はい、ええ、わかりました。ではこちらのお方、背は高く顔も良し、ただギャンブルで借金が五千万円あります。もう一人はなんとお医者様、でした。末期癌であと半月の命です。

7/3 094
 「ゲルググ組み立てていきなはれ」京都の親戚宅に遊びに行った際、叔母から出されたガンプラに、そろそろ帰れという意味が込められているとは知らず、僕は喜んでMGゲルググを組み立てた。次にグラブロ、ブラウ・ブロも。僕がプロモデラーになれたのは叔母のおかげといっていい。

※新都社連載中の吉田向日葵先生作「クソモデラー珍作」が面白いよ!

7/4 095
 今朝も妹の「お兄ちゃん、おっきろー!」という声で起こされた。今年で四十歳になる妹には夫も子供もいる。そこに同居している自分は無職なのだが、妹萌えの同人漫画を描いて少しばかりの金を家に入れている。私を起こした後の妹は醒めた目付きで「締切、明日や」と原稿を催促する。

※ムラムラオ先生が「ひたすら妹とイチャイチャする話が読みたい」というので。

 096
 君の人生は野球の試合に喩えるならまだ五回裏が終わった辺りだ。大差で負けていても挽回出来る。逆に勝っていてもまだ気を緩めるところじゃない。投手が疲れ始め、打者が球筋を掴みだした頃だ。観客は一息ついてビールとおつまみを注文する。だからつまり、今晩飲みに行きませんか。

7/5 097
 お笑い好きの彼女と話していると、「ブラックマヨネーズの格好いい方」に対する認識が真逆で困る。彼女は薄毛でぽっちゃりとしている方が男前だと言い張るが、僕は長髪で髭を生やしている笑い飯の西田(ボケ担当)の方が格好良く思えるのだ。途中で人違いに気づいたけど押し通すよ。

7/6 098
 老大家の作品が、奇抜さ狙いの若者の作よりずっと先鋭化、過激化するのは、これが最後の作品かもしれないという覚悟とともに世に送り出しているから。その後の人生を考えなければ批判も失敗も怖くはない。と主張する作家志望の友人は、まず歳を取るよ、と言って何も書こうとしない。


posted by 泥辺五郎 at 11:56| Comment(0) | TrackBack(0) | ツイッターノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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