2010年06月11日

ツイッターノベル6/2〜6/8


あまり書くネタに困っていない。読んでいる本からの影響などを、感想の形でなくツイッターノベルの形にしている部分もある。その日見た景色などをそのまま取り入れることもある。ところでその他のいろいろな原稿は全然進んでなくてまずい。

6/2 062
 チョウノミと呼ばれる筒状の深海生物がいる。プランクトンなどを取り込むと吸収し、排泄する。脳や心臓の類はない。動物の死骸から流れ出た腸が何らかの理由で機能を失わずに泳いでいるものらしい。生殖器官もないが、チョウノミ同士が出会うと、交尾するかのように絡み合うという。

6/3 063
 村に初めて自動車が乗り込んできた時のことは覚えとる。凶暴な獣が来たってんで、鍬や鋤を持ち出してぶちのめした。車からキザな男が出てきて儂らのことを散々田舎者だと罵り始めた。こいつぁ獣の腹の中で頭溶かして狂っちまったと見て、仕方なくぶち殺したもんだ。何台も。何人も。

※あゆゆま先生「きみみしか」からの影響が強い話。

6/4 064
 あれやりたい。名前ど忘れしたけど、最近よく聞く、かなり流行ってるやつ。結構前からあったみたいだから今さらって気もするけど。みんながやってるから自分も、っていうのは浅はかな考えだとは思うけど、やらない癖に否定するのはみっともないよね。思い出した、あれだ、セックス。

6/5 065
 古本屋の片隅に住んでいた頃、客の椅子代わりにされることがあった。床や本棚の上に座ろうものなら即座に注意する店主も、私の上に乗る客は放っていた。本の内容が背中から伝わってくるので、少しばかりの快楽も味わっていた。谷崎潤一郎や沼正三の著作が多かったのは偶然だろうか。

6/6 066
 花が減る。昨夜までプランター中満開だった葵の首が粗方折れていた。誰かがベランダに忍び込んで来るにしろ、ここは七階である。鳥の気配もしなかった。徹夜でプランターを見張っていると、残り僅かな葵が土から抜け出し、柵から身を乗り出し、花だけを遙か下の地面に落としていた。

6/7 067
 エクアドル(正式名称エクアドル共和国)は南米の一国。ガラパゴス諸島を領有する。宗教はカトリックが 90%、公用語はスペイン語。飼育時は共食いをしないよう、動物性蛋白質も与えること。無性生殖も行なうが、飼育箱にコロンビア、ペルーを入れておくと比較的旺盛に繁殖する。

6/8 068
 公開処刑の時間になっても群衆が広場に集まることはもうない。処刑執行人である自分と囚人以外広場には誰もいない。みんないなくなってしまった。みんなここで死んでいった。これで最後だ。この国で最後の死刑になるのだ。私はギロチン台に首を突っ込み、自らロープを断ち切った。



posted by 泥辺五郎 at 09:32| Comment(0) | TrackBack(0) | ツイッターノベル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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