「泥辺五郎短編集」に短編二本追加。
「ちんちんにリング状の爆弾を巻き付けられた話」(原案 静脈先生)
ちなみに原案は
「男にとっての大切な部分に、リング状の爆弾を仕掛けられてしまう。主人公は高校生。思春期特有の奔放なる性を必死の思いで押し止めて爆弾を外そうとする。だが、そんな彼に次々と襲いかかる性的場面。結末同性愛。劇終」
といった感じのものでした。
具体的なイメージが書かれてあったので非常に速く書けました。実質三十分ぐらいじゃないだろうか。主人公が高校生とか、ラストがゲイとか、書き出してすぐに忘れてしまった設定もあるけれど。
今読むと、作風や言葉遊びにいたるまで、まるで事細かに指示があったかのように思えるから不思議です。
「山に惑う」
山の中で熊さんと友達になるハートフルメルヘン。
一時間ほど一人で狭い山道を歩いていたら「ここで熊と出くわしても会釈してすれ違えそうだなあ」と思ったので出来た話。初めはモロに古井由吉の文体で、仮につけたタイトルも「山躁賦」だったりしたが、やりすぎると自分も冷めてしまうので手直しして題も改める。それでも文体の影響は多々あるけれど。
ところで、推敲って大変じゃないですか。
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